年末に出版された本の紹介を書きました。 シリーズ6冊目になります。 株式会社シンクアップが学校広報ソーシャルメディア活用勉強会の事務局を務めています。 もう7冊目の取材に入りました。 やはりコロナ関連とGIGAスクール構想やデータサイエンス関連になります。 学校広報も。

 

『これからの「教育」の話をしよう』シリーズはここ10年の教育改革の動きを教育現場で改革(イノベーション)に取り組んできた人を毎年取り上げてきていて、すでに100人を越える人(グループを含む)の実践と提言を紹介しているが、今回の6「教育改革×コロナ共生時代」ではコロナ禍で大学と高校、中学、小学校がどのように対応してきたかを一部と二部に分けて伝えている。
一部は大学のオンライン教育と大学教育および組織改革の話。特に冒頭では駒澤大学の長谷部学長の広報戦略の話が、これまであまり語られてこなかった内部広報の話をしていて面白かった。大学の募集の広告ばかりが目立ち、本当の教育の中身が伝わってこないと思っている人は多いが、内部広報を重視して大学を作り一人一人が自分たちの教育を共通に理解し、発信していくことが大切であるという点、納得した。また二部の小中での一人一台PCが実現するGIGAスクール構想が、コロナで大型補正予算とともに急に決まったが、その実態と問題点を内田洋行の大久保社長が赤裸々に語っていて、予感はあったが、現場はしっかりとらえないとうまくいかないのではないかと思わされた。それを補完するように鹿児島県の取り組みが紹介されていて、とにかく動き出した日本のICT教育の実情を知ることができた。教育が政治や経済のいい鴨にされているのかもとも思った。
観念的になりがちな教育の話が実態に即したものとなっている。

hon-toに掲載されたみんなのレビューより