江戸初期から現在に至るまで連綿と受け継がれてきた農村信仰「田の神」。

今でもいたるところで見られるが都市部では田んぼはなく、公園や公民館の庭先に置かれている。鹿児島ではあまりお地蔵さんを見かけない気もするが、お地蔵さんと同様に静かに佇んでおられる。

人々もあまりその存在に気をかけることなく生活しているようだ。

 

※田の神の信仰について 

町内のたんぼのところどこうに、田の神が 紀ってありますが、この田の神と農民との関係 は深いものがある。日本の神祭りは、年中行事 とか、神社の祭りとか、すべて稲作儀札を背景にしているのである。 日本人の伝統的な生業は稲作で、神様に供え、人々の食糧として重要 なものであった。農業技術の未熟な時代は稲の 生育は自然の力にたより、従って稲の発育段階 に応じ神様の恩を受けるために祭りが行われ それが年々歳々くり返されて来た。年という語 は、イネという意味に解せられて稲作の一周期 をもって一年とする考え方が行われて未た。そこで稲に対する日本人の観念とか信仰が日本文化の形成に大変な役割を果して来たのである。
平成 元年十二月七日 鹿兒島市教育委員会

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