アメリカの内向き傾向は深まっています。デフォルト危機を抱えた財政を考えればそうなりますが、それでは超大国としてのメンツは丸潰れです。野党はそれを狙っているのかもしれませんが、これではますます国際的地位が低下しますね。

ノーベル経済学賞受賞のクルーグマンがアメリカの貧富の格差、1%の富裕層と99%の貧困は事実で国民の不満の爆発には理があると書いていました。

基軸通貨としてのドルの威信は揺らぎ、ニクソンショック以来の宣言があってもおかしくない状況です。ニクソンはドルと金の連動を断ち切ったわけですが、今回はドルが基軸通貨の座を降りる、金本位制に戻るという宣言かもしれませ。

米 IMFの資金基盤強化を断念
3月26日 10時34分 NHK

ウクライナに対する支援法案を審議しているアメリカ議会の上院は、今後の金融支援で中心的な役割を担うIMF=国際通貨基金の資金基盤を強化する措置を法案に盛り込むことを野党の反対で断念し、IMFは声明で強い失望を表明しました。

アメリカ議会上院は、オバマ政権が表明したウクライナ支援のための10億ドルの債務保証を可能にし、ロシアに対する資産凍結などの制裁を認める法案の審議を進めています。

この法案には、今後のウクライナに対する国際的な金融支援で中心的な役割を果たすIMFの資金基盤を強化するために、アメリカの出資を引き上げる措置も盛り込まれていました。

しかし野党共和党がIMFへの出資引き上げに反対を続け、このままでは議会下院で法案が可決される見通しが立たないことから、法案に盛り込むことを断念することを決めました。

IMFへの出資引き上げはもともと2010年に決まり、日本などほかのIMF加盟各国ではすでに承認手続きが終わっているものの、アメリカ議会が承認しないために実施が大幅に遅れています。