ロシアの大統領よりも圧倒的な権力を持つプーチン首相と西側寄りを目指したオレンジ革命のチィモシェンコ首相の間に立ってフランスに代わりEUの議長国になったばかりのチェコのミレク・トポラーネク首相が調停。ウクライナに監視団を置くことで合意し、供給が再開されることになりました。

面白いですよね、この3者の関係が。

チェコは旧東欧。プーチンとすれば、今回の狙いは旧東欧諸国をガス供給をカードに再び、ロシアに引き寄せておきたい相手。

それが、任期の切れたフランスのサルコジ大統領に代わってEUの議長国の代表としてチェコの首相がモスクワに赴きました。

一方、ユリア・チィモシェンコはウクライナのマドンナ的な存在。(私は「ウクライナのヒラリーまたは黒柳徹子」と呼んでいます)

なのですが、実は、彼女こそ天然ガスの利権でのし上がってみた人物で、別名をガス・プリンセスと呼ばれます。かつてのガス抜き取りの張本人ともいえます。

そのウクライナは脱ロシア、EU、NATO入りをビクトル・ユーシェンコ大統領と画策中。まさに親米派なのです。

露プーチン首相からすれば、叩いておきたい国がウクライナなのです。

一方、ウクライナは今回の金融危機で壊滅的な経済状態、IMFの緊急支援を受けていますよね。

プーチンが今回一気に、体制固めをしたいと思ったのはわからないでもないですが、この寒波が逆に、最後まで強硬にやれないと判断させたかもしれません。

やはり、「人道」という言葉は今の世界のキーワードでこれを無視しては、国際的に厳しい立場に立たされます。

この背景にはやはり私はインターネットの普及とグーグル革命があると思っています。

<蛇足>

情報革命がバブルだったという切り込み隊長の本『情報革命バブルの崩壊』も話題ですが、私はやはり、オープンでソーシャルなネットワークの進展は今後もトレンドでありつづけると思います。このことは項を改めて書きたいとは思っています。