駒沢大学、デリバティブで損失 |蛙の目

上記で大学の資金運用損のことを書きました。

当然、他の大学もやっていて、その後出てくるだろうと書きましたが、慶応義塾はすでに今年の3月決算で225億円の評価損を出していることがブルームバーグの調べでわかりました。


驚きです。早稲田もあるようです。

まずはその記事を。

Bloomberg.co.jp: マーケット
教育界に金融危機の余波、駒沢大が資産運用で損失―慶応、早稲田


慶応など有名大が3月期決算で評価損


  2008年3月期決算では、慶応義塾大学の運用資産の評価損は225億円に上った。北村和夫運用担当課長は、ブルームバーグ・ニュースの取材に対して、「運用資産1000億円を超えて、現時点での評価損は約225億円で2008年3月末決算から変わっていない」と述べている。ブルームバーグ・データによると、世界の株式の時価総額は08年3月末と比較して4割近く目減りしている。マーケットが改善しないと、今年前半の評価を維持するのは難しい状況だ。


  慶大では、「資産運用のアロケーション(資産配分)は大学自体で行っており、ヘッジファンド、REIT(不動産投資信託)、商品などに投資している。デリバティブもヘッジ的なものでいろいろな通貨スワップに投資しているが、どの通貨かは言えない」(北村氏)と説明した。


ほかの有名大学でも評価損を抱えている。早稲田大学の08年3月末決算書では「運用資産は約1000億円で、政府保証が付いている格付けの高い外債を中心に運用している。3月末時点で評価損が約5億円あったが、その後9月末にかけて膨らんでいる」(大出達夫資金運用担当課長)もよう。


実は大手の大学を中心に 資金の運用に積極的な動き はここ数年かなりありました。

卒業生がいますので、そうした運用商品の話を持ち込み安いということもあります。

また積極的に大学に金融講座を作ることを金融庁を通じて文部科学省は勧めていました。

朝日新聞の調査によると約1割の大学(70大学)がデリバティブ商品で資金運用をしていたといいますから、まだまだこれから出てくるでしょう。もっと焦げ付いているケースが出てくるかもしれません。

キャンパスを担保にして市中から資金を調達して補てんした駒澤大学ですが、実際に基本財産であるキャンパスを担保に借り入れができるのでしょうか、このあたりもまだまだいろいろと出てきそうです。

定員割れでなく、金融危機で破綻というシナリオは文部科学省にもないのではないでしょうか。

文部省・金融庁はこういうことを大学生にやりたい(かった)のでしょう。



アメリカの高校生が読んでいる資産運用の教科書

アップこれです!




写真集慶應義塾150年

DASH! 慶応義塾大学は150周年を迎えました。それより多い評価損、あちゃ。大麻事件に続きご難続きですね。




TOKYO BIG6~Sounds of 神宮球場 東京六大学野球編~

アップ 他の6大学は大丈夫でしょうか。当面の関心は、そのあたり。

【関連ブログ】

駒澤大学が資産運用に失敗して154億円の損失、キャンパスが担保に :GIGAZINE

駒澤大学 資産運用失敗で154億円の損失 (大学プロデューサーズ・ノート 【早稲田塾】)

アップ なるほど、曹洞宗の反応がでています。ちょっと面白いです。

紹介されているブログは
驚愕の事件  ――千代川宗圓 - 曹洞宗にもの申す

この曹洞宗の騒動を先に知ったのはJ-CASTニュース だったわけです。2008/11/13付け。11月10日時点で「曹洞宗にもの申す」に出たようです。

J-CASTニュース : 駒澤大が金融先物取引に失敗 110億円の損失を出す?

これで、隠しきれなくなり、記者会見を11月18日に開いたということのようですね。

曹洞宗にもの申す


<追記>

その後関連記事を書いています。いろいろと大学の問題に触れていますので、あわせてお読みください。

金融危機+大学金融危機 |蛙の目